2016年10月16日日曜日

【読書】「理系の子」 イライザ・マクニット その3 



今回も

「理系の子」に登場する
イライザ・マクニットについてです。



インテルISEF2009に参加が決まった
イライザ。

これを最後に研究は終わりにして
芸術の道を歩もうと思っています。


でもこの2年で、すっかり科学に対する
思いは変わっていました。

すっかり夢中になっていたのです。



そんな中、インテルISEFのイベントに
ノーベル賞受賞者が6人登場し、
会場の学生の質問に答えます。

もうこれは科学好きの人には
たまらないイベントですね。



そこで、イライザは次のように質問します。

質問を本より引用します。


「芸術に興味はおありですか?それが科学の道を
究めるうえで役にたっているのでしょうか?」


それに対して、
ノーベル賞受賞者は次のように答えます。

以下、本より引用します。


そう問われたとき、ヘリウム3の超流動性を発見した
ダグラス・オシュロフは、ウォーレス・マクレーの
『再生』という詩を朗読した。緑色蛍光タンパク質の
発見と開発でノーベル賞を受賞したマーティン・
チャルフィーは、クラッシック・ギターを弾いている
と答えた。
 また、電波天体のひとつパルサーの発見につながる
研究をしたジョスリン・ベル・バーネルは、
椅子に座ったまま屈みこみ、ハンドバッグをあさって
薄いノートを引っ張り出した。宇宙に関する詩を
このノートに書き写しているのだとベル・バーネルは言った。
子供のころから詩を書き留めているけども、
それを口にしたことはほとんどないというのだ。
でも、ちょうどいい機会なので打ち明けましょう。
わたしは科学と芸術が大好きです。それどころか
このふたつは完璧なカップルだと思っています、と
ベル・バーネルは言った。
「わたしたちは厳格にものごとを実証していかなければ
なりませんが、創造力、常識にとらわれない、
とんでもない発想が必要なんです。そもそも仮設というのは
そこから生まれます」


と、答えるのです。



ちょっと長い引用になりましたが、

私は、この場面がとっても好きなんです!!!!!

ですので、この場面はそのまま引用させていただきました。


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そして、ここからは、いわゆるネタバレ?に
なってしまいますので、ご了承ください。

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インテルISEF2009でイライザの研究は受賞します。

それも、一位よりももっと名誉のある賞、

最優秀科学賞

と呼ばれる賞です!

この賞に選ばれると、賞金と

スイスの地下にある
大型ハドロン衝突型加速器の見学ツアー

という、科学を目指す人にとっては
狂喜乱舞するほど行きたい場所へ招待されるのです。

その賞を、科学とは別世界の住人だった、イライザが受賞
したのです!

そして、受賞の感想は・・・・

「オスカー取ったみたい!」 (引用です)


イライザらしいですねー。


そして賞金の使い道は、プロ用の撮影機材です。

高校卒業後は、ニューヨーク大学芸術学部へ進学。

環境科学とドキュメンタリー映画製作コースの
ふたつを専攻しています。


このイライザのお話しは、私にとっても
科学に対するイメージを覆し、

また科学と芸術という二つの世界が
調和することを知り

とても心に残っています。

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